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たかの洋一のかけある記

2022年11月17日

3年ぶりに委員会視察を実施

高野洋一委員所感

今回の視察先のうち、所管との関係で次の二カ所について記します。

1 重層的支援体制を充実させるための地域拠点の在り方について

(山形県鶴岡市)

 鶴岡市は平成17年の市町村合併時に人口13万人超であったが、毎年約1千人減少し現在、12万人余りまで人口減少している。少子高齢化が進む中で、いかに地域の取り組みを高め、支え合いながら暮らしやすいコミュニティを作るかは全国の地方共通の課題であるが、地に足をつけて取り組まれている。

 自治会は1組織10~30世帯で計461、それらを広域連合化した「広域コミュニティ」が33、それに対応した小学校区単位のコミュニティセンターが同数の33あり、そこを拠点に地域住民が主体となり、それを行政が人財で支援する地域のまちづくりを進めている。コミュニティセンターの運営は「広域コミュニティ」そのものが指定管理を担っていて、旧公民館時代や市のOBなど行政経験者を含め雇用することにより、地域が主役の運営体制となっていることが特徴。公共施設再編計画との関係を尋ねたが、コミュニティセンターは人口減が進む中でも33施設を維持する方針であり、その点は鎌倉市も見習わねばならない。住民自治あっての公共施設再編計画であることを。

 住民が主役の「地域づくり」を進めるための自治会への交付金(使途の制限なし、課題に応じて市職員をアドバイザー派遣)や「広域コミュニティ」がまちづくりに関する事業を企画立案し、そこに市が補助金交付する「まちづくり未来事業」など、行政と住民が力を合わせて自分たちの地域を支え、未来につなげていこうとする姿勢を鎌倉市として真摯に学んでいく必要がある。

2 遊佐町少年議会について(山形県遊佐町)

 遊佐町は秋田県との境に位置する人口1万3千人の町で、やはり人口減少、少子高齢化が進む中、若者の力で自分たちが求める遊佐のまちをつくろう、というコンセプトで平成15年から町内在住・在学の中高生を対象に「遊佐町少年議会」の事業をスタートし、まちづくりの一環を担い今日まで続いている。

 鎌倉でも年一回「かまくら子ども議会」が行われているが、それとは異なり、自らの意思で立候補し公職選挙法の規定に準じて各学校で中高生が投票し、少年町長1名と少年議員10名を選出して、1年間かけて継続的に取り組むことが特徴。選ばれなかった候補者も何らかの「役職」に就き、少年議員と同様に取り組むよう配慮されており、「少年の少年による遊佐町のための取り組み」を進める自治の仕組みといっても過言ではない印象を受けた。

 そのことは少年議会独自の政策予算(年間45万円)や要望書の提出活動等によって裏づけられており、これまで街灯や除雪柵の設置、通学等に利用する電車の時間変更、観光パンフレットの作成等、まちづくりに寄与しているとのこと。そうした積み重ねによって地域の新たなリーダーが育ち始めているという点は重要で、「大人の」町議会としても交流し刺激を受けているとのこと。

子どもたちの目線や感性をいかした自治のまちづくりを進め、それが選挙の投票率向上にもつながっている印象。鎌倉市でも検討に値すると考える。

鎌倉市議会には4常任委員会が設置されており、3年ぶりに各自治体の先進的な取組み等を調査する委員会視察が行われました。

視察後には、各委員から視察内容についての感想等を提出することになっており、これは私が総務常任委員長の時に提案して実施しているものです。

私が総務常任委員会の視察後に提出した内容をそのまま掲載します(鎌倉市議会HPに掲載されます)。

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