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2018年3月16日

議案第108号平成30年度鎌倉市一般会計予算などに対する討論

(高野議員)日本共産党鎌倉市議会議員団を代表して意見を申し上げます。

議案第113号平成30年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算、議案第115号鎌倉市本庁舎等整備委員会条例、議案第123号鎌倉市子どもの家条例及び鎌倉市青少年会館条例の一部を改正する条例、議案第124号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例、議案第129号鎌倉市介護保険条例の一部を改正する条例、以上の5議案については反対するものでありますが、議案第108号平成30年度鎌倉市一般会計予算については修正案を提案した立場を踏まえ、その他の25議案について賛成するものであります。

まず議案第113号と129号について申しあげます。介護保険料は3年に一度の改定年度となり、今回、第7期の介護保険料の改定を行うものであります。介護保険は、「家族の介護から社会的介護へ」のうたい文句で始まりましたが、現状は「保険あって介護なし」の状態が進んでいます。第1期において第1号被保険者の保険料は、月額2,660円の基準額でしたが、第7期は5,464円と制度導入時の倍以上の保険料となります。

そうしたなかで市は、保険料を16段階まで細分化し、基金の取り崩しも行い、保険料の抑制を図ってきたことは十分理解しております。低所得者の方への配慮をしてきたわけでありますが、今回、保険料が据え置かれたのは一番低い第一段階だけで、他の15段階の保険料は値上げとなっております。

年金の減少が進み、生活が厳しくなっているなか、低所得者に配慮した保険料にしていくためには、何よりも健康づくりの推進を図り、結果として保険給付を抑えていくことが大切です。また、現在の16段階からさらに多段階化することにより、抑制が可能であることから、今後さらなる対応を求めるものですが、今回は残念ながら16段階に据え置かれた提案となりました。市の努力は一定評価しておりますが、さらに16段階から20段階程度への改善を求める立場から、反対するものであります。

次に、議案第115号について申し上げます。公共施設再編に関連した議案として、市民生活の拠点かつ災害時の拠点となる市役所本庁舎の再整備に向け、本庁舎等整備基本構想を策定するとのことでありますが、だからこそ、これまでにない丁寧な市民合意の取り組みが必要不可欠であります。特別委員会における原局答弁で、新たな「市民対話」など様々な手法を活用して検討の経緯を丁寧に説明するとのことでありますが、今後、「住民協議会」のような形で地域住民が主体となる検討の場を設置し、本格的な議論をおこなったうえで、整備の時期を含めた最終的な判断をおこなうべきであります。

本議案により設置される「本庁舎等整備委員会」による検討と市民の実際の意識や思いがかけ離れている現状から、委員会の設置は時期尚早と考え、反対するものであります。

次に、議案第123号と124号について申し上げます。

議案第123号と124号は関連しており、学童保育である子どもの家の定員を減らし、新たに指定管理にすること、さらに子ども会館を子どもひろばに変更する内容となっています。子どもひろばを利用することができる児童は、子どもひろばのある小学校に在学している児童か、子どもの家を利用している児童となっています。

学童保育の希望者が増えているという理由から、隣接する子ども会館を放課後子どもひろばに変え、午後5時までは放課後子どもひろばを利用し、5時以降は、学童保育を利用する児童が減ることを見越して定員を減らすという方針であります。

学童保育と子どもひろばの大きな違いは、学童保育は条例で専有面積などが義務付けられていますが、放課後子どもひろばには、定員や指導員数の規定はないということです。

30年度は深沢子どもの家の申し込み数が180名あり、定員をオーバーした120名は、図書室25㎡、プレイルーム100㎡に押し込められることになります。しかも校庭や体育館は、高学年の生徒が授業中の時は使用できません。「児童が放課後等を安全・安心に過ごし、多様な体験・活動を行うことにより児童の健全育成を図る」という本来の目的から、かけ離れているのではないでしょうか。

さらに、子どもの家の指定管理についても、営利目的の株式会社による運営に道を開くことから反対するものであります。

また、小学校に隣接している子ども会館を子どもひろばに変更すれば、今まで利用していた乳幼児や中学生は使えなくなります。市の方針では、小学校から離れた子ども会館は将来閉鎖するとしており、ますます子どもの居場所がなくなります。

今、市がやるべきは学童施設を増やすことではないでしょうか。子ども会館の機能をなくすのではなく、学校施設内に子どもひろばや学童施設を新たに作ることも視野に今後、検討することを強く求めるものであります。

次に、賛成する25議案のうち、議案第111号平成30年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算と議案第127号鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。

国民健康保険事業は30年度から実施主体が神奈川県に移行されますが、本市の場合、相対的な所得水準が高く財政基盤強化につながらないことが分かり、制度的な矛盾が明らかになりました。そうしたなかで市民の保険料を抑えるため、一般会計からの繰入金を約7千万円増やして対応することを評価するものですが、同時に今後、県への納付金に係る激変緩和措置がなくなると深刻な保険料引き上げにつながることが懸念されます。国や県に対し、実情に応じた措置をおこなうよう強く求めるとともに、さらなる繰入金の努力について検討されるよう要望するものであります。

次に、議案第108号平成30年度鎌倉市一般会計予算の修正部分と原案について申し上げます。

提案された予算のうち、特にこの8年間、政策的な焦点の一つであるごみ行政について、今回、唐突に施設整備の予算が計上されました。問題点について原局質疑及び理事者質疑で詳細に明らかにしましたので長くは申し上げませんが、生ごみ資源化施設は、松尾市長が就任してから議論の焦点になってきた施策であります。私たちは前市政の時から燃やすごみの約半分を占める生ごみの全市的な資源化をおこない、最大限、燃やすごみを減量化することが焼却施設の問題解決にむけても道を開くことになると再三にわたり申し上げてきました。その道を「箱モノはつくらない」と言って転換したのが松尾市長であり、今日に至る問題の原点となっているわけであります。

今回、生ごみ処理の規模や方法は異なるものの、これまで市長が頑強に拒んできた家庭系を含む生ごみ処理施設の建設方針は、まさに政策転換であり、なぜそのような考えに至ったのか、就任以降のごみ処理行政の成果と教訓、反省をきちんと整理し、今後、ごみ処理行政の全体スキームの中で、生ごみ資源化施設をどのように位置づけ推進していくべきなのか、鎌倉市に適った処理規模や処理方法を含め、市長の諮問機関である生活環境整備審議会などで調査・審議をおこなったうえで、きちんと示すべきではないでしょうか。

「生ごみの資源化を図る理由は何か。いままで決断しなかったのに唐突感がある。」この言葉は、特別委員会に提出された市の検討資料の中にあった文章であります。ここに全てが集約されているのではないでしょうか。今回の提案に至る政策形成過程、地元住民や市民代表機関である議会への説明・理解、生ごみ減容化施設の課題、どの角度から見ても、こんな提案の仕方で上手くいくはずがありません。ごみ処理施設は住民にとって最も身近でデリケートな問題であるだけに、慎重な対応が必要なことは言うまでもなく、私自身も名越クリーンセンターの地元地域を中心に送っていただいた立場として実感していることであります。

今回の修正提案は、ごみ処理行政の前向きな解決を願う市民的な立場から、議会として当然の良識であり、市長は市民の多数の声として重く受け止めるべきであります。今後、久喜宮代衛生組合における生ごみ減容化施設の先行きを含め、きちんと調査し、行政として必要な段階を踏んだ検討をされたうえで、効果的な生ごみ資源化施設の施策を示されるよう強く求めるものであります。

修正部分を除く原案について申し上げます。歳入に関連して、この数年の傾向から財政調整基金が大幅に増加しています。3年前は約34億円でしたが、今年度の決算見込額は約58億円と過去最高水準であります。平成30年度には一般会計に約22億円を繰入れするわけですが、事実として基金を積み増しする財政運営になっているわけであります。

そうであるならば、市債の発行抑制など安定的な財政運営を図りながら、何よりも市民の暮らしを応援する立場で政策形成を行い、市民生活に配慮し、極力、経済的負担の軽減に努めるべきであります。今回の予算審議では、高齢者への交通優待制度の復活や健診料の負担軽減など、健康づくりを重視する視点から施策の充実を求めましたが、もはや財政が厳しいから困難というのは実態として理由になりません。要求した施策について前向きに検討するよう重ねて求めるものであります。

このことにも関連しますが、包括予算制度が導入されて5年になります。この制度は、個別事業に対する行政としての評価結果により、部への配分枠を増減する方式でありますが、トップダウンの性格が強いため、現場の声がボトムアップしづらいという弱点があります。さらに、行政長の判断によって部の間の格差が大きくなるなど、現場ニーズと配分枠にズレが生じ、必要な部に財源がなく、逆に余ってしまう部が生じかねないという問題点があると考えます。包括予算制度は他市にも広がっていないことから、必要な見直しを行うよう求めるものであります。

また、市政運営における基本姿勢の問題として、行財政改革のあり方について申し上げますが、各事業の効率化に努めることは必要です。同時に、福祉や教育など市民生活にとって重要な部門について、市民との協働を進めながら、市として責任を持った対応が求められていると考えます。

そうしたことを踏まえ、市役所の職員体制のあり方については、市民ニーズや仕事の実態に即して再構築していくことが必要であります。雇用について、いつまでも非正規雇用を拡大していくことが本当に経済発展につながるのか、むしろ正規職員をきちんと採用し育てた方が質量ともに効率的な業務体制につながるのでないか、真剣に考える必要があると思います。技術や経験の継承などに配慮し、短期的な財政効果だけを見て不祥事などの悪循環を繰り返すのではなく、総合的な視点で考えるべきであります。特に、市民的ニーズの高い作業センターの体制強化は重要であることから、退職者不補充の方針を見直し、年齢バランスを考慮した計画的な採用を行い、市民ニーズに十分応えうる体制を構築するよう強く求めるものであります。

現在の財政状況は概ね健全である一方、今後、市が計画している大型事業や公共施設の再編整備については財政見通しが定かでありません。その一つである深沢地域整備事業については、市民が求めるウェルネスの理念に基づいた整備が図られることを心から望んでおりますが、市民の声や思いに基づく身の丈に合った整備事業にしていく必要があります。今年度の予算の議決にあたり総員賛成で可決されている附帯決議と同様に、平成30年度においても、深沢地域、ひいては鎌倉市全体の発展のために、これ以上遅滞なく深沢地域整備が進行できるよう、村岡地区の新駅設置ありきの計画にこだわらず、これまで寄せられた市民の声を真摯に傾聴し、市民の期待に応えることに重きを置いた予算執行を求めるものであります。そのためにも、新駅について責任ある決断をおこなうべきであります。

最後に、北鎌倉隧道の安全対策について申し上げます。いわゆる「緑の洞門」の保全と安全対策を両立した取り組みが前に進まず、長期にわたって通行止めになっている現状に対し、地域住民の方から我慢できないと強い憤りの声があがっております。

そうしたなか、3月1日付けの「広報かまくら」において、松尾市長は仮設トンネルの整備に関して、「地権者である円覚寺様と雲頂庵様」という名前を示したうえで、自らの不手際について謝罪するという異例な掲載をおこないました。こうした記事を全市民に対して公表した以上、一日も早い通行の再開に向け、請求した資料で明らかになった予算計上している仮設工法を何としても実施しなければなりません。そうした決意を示したものと考える以外に、今回の異例な掲載を理解することはできません。理事者を先頭に、可能なあらゆる手段を講じ、平成30年度中に必ず仮設工事を実施し、計上した予算を執行されるよう強く求めるものであります。

以上で討論を終わります。

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