世界遺産不記載勧告を受けて
「武家の古都鎌倉」の世界遺産登録は4月30日にユネスコに諮問機関のイコモスから「不記載(登録不可)」の勧告が出されました。イコモスの評価は「精神的、文化的側面は特徴的」とする一方で「都市計画、経済、生活様式等は、現存する資産ではその価値の証明が不十分」というものでした。 また、資産周辺の都市化や建築、交通、観光客の増大が資産の保全に悪影響を与えているとも指摘しています。 これらの指摘は市民と共にみどり、景観守れと戦ってきた私たちの思いと共通するものです。 市は世界遺産への再挑戦を決めていますが、党議員団はまず、市民へ勧告の内容を正しく伝え、率直に市民の意見を聞くことから始めるべきこと、さらに、市民が一番懸念している観光客増や交通渋滞対策にも具体的な取り組みを提案しました。
党議員団の提案生きる 「歴史まちづくり法」を活用したまちづくり
昨年9月議会で、赤松議員は、世界遺産登録の成否はそれとして、歴史的遺産を暮らしとまちづくりに生かすために、平成20年に創設された「歴史まちづくり法」の活用を提案していました。文科省、農水省、国土交通省が共同で、地域の文化財を周辺環境も含め保存活用し、地域の歴史的風致の維持向上を目指すもので、現在、小田原市、足利市など全国35の自治体で取り組まれています。 党議員団の指摘や提案を受け、市はこのほど、今後のまちづくりをすすめる方向として、文化財の調査研究、みどり、景観保全、渋滞対策などに力を入れ、これら全体を通して「歴史まちづくり法」を視野に進めていきたいとしています。