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議会での質問等

2017年9月29日

いわゆる「市民活動条例」案に対する高野洋一議員の反対討論です。本会議で否決となりました。

9月29日に行われた本会議で、いわゆる「市民活動条例」案は、賛成少数で否決となりました。

高野洋一議員の反対討論をご紹介します。

 

議案第55号「わたしたちのまち鎌倉のことに関心をもち、自分たちでよりよくしていこうという思いを共有して行動するための条例」の制定について、日本共産党鎌倉市議団を代表し、意見を申し上げます。

本条例案は、魅力と活力にあふれる地域社会の実現に寄与することを目的として、市民など鎌倉に関わる人々や市が協力し合い、多様化する地域課題を解決し、鎌倉のまちを今後さらに輝くまちにしていくための基本理念等を定めようとするものでありますが、9月議会に反対意見、賛成意見双方の陳情が出されるなど、十分に市民合意が図られていると言えない状況であることを大変残念に思います。

本来、市民みんなで鎌倉のまちをより良くしていこうという性格の条例制定にあたっては、広く鎌倉で市民活動されている方々の大多数の合意があり、全体として納得が得られる状況であることが必要不可欠のはずです。そうでなければ、このような条例を制定しても十分に活きた力にはなりません。

鎌倉市は、市民の自発的な活動をより積極的に支援すべきであり、そのことを活動している多くの市民が望んでいますが、そうした観点が十分でなく、少なくない市民が市の姿勢に違和感を覚えていることも、本条例の制定に慎重な意見が出されている大きな原因の一つと考えます。

条例案第1条には、「鎌倉のまちに住み、働き、学び、活動するもの」を「市民等」と規定し、「市民等」と「市」をあわせて「私たち」と定義していますが、第2条の別表を見ると、「私たち」と区別して「市職員は、鎌倉のまちを創っていく一員であると強く自覚し、行動します。」と規定されています。「市職員」を「私たち」と区別しているのはなぜでしょうか。「市」は「私たち」に入っていて、「市職員」が入っていないことに違和感を覚えます。「市職員」も仕事を離れれば「市民等」であり、自発的に市民活動をおこなう市民であることに変わりありません。この条例案からは、「市職員」に対する信頼が欠如しているように感じ、残念に思います。

このような点を含め、本条例の制定にあたっては、疑問点の更なる検討と十分な合意形成の努力が求められることから、付託されました観光厚生常任委員会の審査において、「継続審査」すべきと主張しましたが、多数の委員により結論を出すことに決したため、やむなく反対したものであります。

最後に市長に申し上げますが、こういう性格の条例を、賛否が分かれている状況で制定すべきではありません。そのことが事前に分かった時点で、本来ならば市長自ら議案を取り下げ、みんなが気持ちよく納得できる条例に更に高めるよう努力するのが、市長としての責任ある態度であることを申し上げるものです。

以上で討論を終わります。

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