6月25日閉会の6月定例会・最終本会議で、日本共産党鎌倉市議団、民主党鎌倉市議団など4会派が共同提出した議会議案第3号「石渡徳一市長の辞職勧告に関する決議について」が可決されました。
裁決の結果、賛成13、反対13、退席1の可否同数になり、議長裁決(赤松正博議員・共産党)により可決となったものです。
決議文にあるように、この4年間の石渡市政は不祥事続きでした。特に、開発行政の問題や「行革」による市役所の非正規雇用の増加など、破綻が明らかになった「構造改革」路線を、この間、無批判に市政運営に取り込んできたことが、続出した不祥事の背景にあります。党市議団は、市政が市民本位になるよう民主的転換を求めて全力をあげるものです。
石渡徳一市長の辞職勧告に関する決議
石渡市政の4年間は、様々な不祥事に明け暮れたものであったと言っても過言ではない。県開発審査会において二度にわたり許可取り消し裁決がなされる事態となった岡本二丁目マンション問題について、本議会は、平成19年2月7日に「岡本二丁目マンション計画に関する石渡市長の一連の態度に対する猛省を求めることに関する決議」を可決した。
このなかで、「これは鎌倉市政においてかつてない大きな汚点であり、市民の信頼を著しく損ねた不名誉な出来事とも言え、このような状況を招いた市長の責任は極めて重いと言わざるを得ない。その失政の大きさを省みれば市長は直ちにみずから職を辞すべきである。
しかし、一方では今回の事件に対する原因究明・再発防止・安全確保、市民との対話の継続、市道053-101号線の区域変更をして市所有の土地260-2の土地を組み入れた行為を含む今後の原状回復方針など、取り組むべき緊急かつ重要な課題も山積しており、市長として今後これらの課題解決に向け積極的に行動することがまず必要である。」としたが、本決議から2年4ヶ月を経過した今日においても、依然として課題は解決されていない。
その後も、平成19年12月に発覚した国指定史跡に係る不適切な事務処理、翌年1月に発覚した保育料賦課事務に係る不適切な事務処理、さらに同年12月に発覚した不適切な契約事務処理など、行政における不祥事が相次いで発生し、市政に対する市民の信頼を大きく損ねたことは周知の事実である。現在、行政では市民の信頼回復に向けた取り組みが行われているが、こうした深刻な事態を生んだ背景として、この間の行政運営のあり方が問われることは当然であり、とりわけ行政の長たる石渡市長の責任は重大である。
そうしたなかで、この度、本年4月に行われた鎌倉市議選の告示日に、石渡市長の後援会関係者が「陣中見舞い」として現金入りの「のし袋」を用意し、それを市長と同行した政治団体会計責任者が複数の候補者に配った問題が発覚した。「政治とカネ」に関わる問題で市民の疑惑や不信を招いたことに対して、道義的責任すら全く認めない市長の姿勢は重大であり、決して容認することはできない。
この4年間において発生した様々な不祥事による市政の混乱と市民の信頼を失墜させた責任は、行政の長として極めて重大であるといわざるを得ない。
よって、本議会は、石渡徳一市長に対し、市長の職を辞するよう勧告する。
以上、決議する。
平成21年6月25日 鎌倉市議会