日本共産党鎌倉市議団

活動日誌・高野洋一

2010 年 7 月 20 日

これが自治といえるか「事業仕分け」

7月10日に行われた「事業仕分け」について、同僚議員からも様々な指摘がされていますが、市民の注目度が高かったことは事実であると思います。同時に、結果をみると、先の2月議会と6月議会で指摘した点が率直に表れているという印象を強く受けています。私は2月議会・最終本会議で次のように指摘しました。

2月議会・最終本会議 一般会計予算案等に対する討論より

「事業の見直しに当たっては、市民、議会、行政などの幅広い参加で、時間がかかっても、民主的な立場で十分な議論を行い、合意形成を図って行うべきものであります。それが自治体運営の基本であると思います。

小田原市が昨年実施した事業仕分けの結果では、対象80事業中、24事業が不要と判断されましたが、その中には市の奨学金事業やプール管理運営事業など、市民生活に欠かせない事業も多く含まれたと聞いております。1事業当たりわずか30分と審議時間が短く、議論が全く不十分だったこと、そもそもメンバーが構想日本から派遣された人など、部外者が多数であり、余りにもやり方が乱暴であったということであります。

市民サービスのあり方、市として行うべき事業は何なのか、こうした議論は多様な市民参加の中で行うべきであり、その最大の場は市民から公選された代表から成る、ほかならぬ議会であると考えるものであります。よって、来年度に実施予定の事業仕分けについては、こうした基本的な問題点を十分に踏まえるべきでありまして、仕分けの結果はあくまで参考にすぎないこと、そうであれば、この事業を新たにやることに何の意味があるのか、こうした突き詰めた議論を含め、慎重な対応を求めるものであります。」

自治体の運営は「自治」という名のとおり、多様な市民が参加するなかで、それらの声をいかに集約し、広義の意味での市民福祉を実現していくかだと思います。そのために、首長だけでなく議会を市民の公選で構成し、多様な民意を反映させていくとともに、様々な審議会や協議会、市民会議、パブリックコメントなど、市民の意見を聞く様々な機会・制度が設けられています。また、NPOや自治会など市民の主体的な活動も強まっています。

今回の事業仕分けは、そうした多様な市民参加の一形態であって、何か特別な権限が与えられたものではないはずです。そもそも、自治体の事業は様々な市民参加(議会も含む)や市民運動・要求の積み重ねで形成されているものです。現在の基本計画・実施計画も「市民100人会議」などの市民参加による議論と議会での審議を経て決められて実施しているものです。

それが、たった2人の公募市民と、市民ではない「構想日本」のメンバーによって、短い審議時間で市民生活に関わる事業が「不要」などと判定され、それがそのまま来年度予算編成に反映されるようであれば(市民2千人対象のアンケートをしても)、いったい市民自治とは何なのか、その根本が問われかねないと思います。高齢者割引乗車証事業や高齢者入浴助成事業、デイ銭湯事業、シルバー人材センターへの補助、小児医療費助成事業など本当に廃止・削減して良いのでしょうか。

私は、「事業仕分け」が事実上、市の予算編成に大きな影響を与える作用をするなら、あまりにも乱暴であり、そうした事業は来年度以降、続けるべきでないと思います。自治とは面倒であっても多様な声や意見を集約し、取捨選択しながら絶えず見直していくプロセスであって、短時間で行う仕分けの判定結果のように割り切った答えがだせるものではないと考えます。そして、最終的な責任は市民代表で構成する議会にかかってきます。責任ある対応をしていかなければなりません。

〒248-8686 神奈川県鎌倉市御成町18-10(鎌倉市役所内2階) TEL:0467-23-3000 FAX:0467-24-3401