どちらが日本の首相か分からない
昨年の総選挙で、国民は「構造改革」により国民生活を壊してきた自公政権に退場の審判をくだし、民主党新政権を誕生させました。「生活が第一」「コンクリートから人へ」「沖縄・普天間基地は国外か最低でも県外」「清潔な政治」といったキャッチフレーズに多くの国民が期待しました。この間、問われてきたことは、これらの理念・課題に正面から取り組んできたかどうかです。
特に、沖縄の普天間基地問題では、鳩山首相(当時)をはじめとする閣僚が、アメリカの要求や「抑止力」論に完全に屈服して、結局、沖縄に負担と犠牲を強いる現行案に立ち戻るという迷走をした挙げ句、鳩山辞任という結末になりました。対米関係に行き詰まり、アメリカと国民の狭間で追い詰められて辞任する、これでは自民党政治と全く変わらない哀れな姿とした言いようがありません。
鳩山前首相は説得に出かける先を明らかに間違えました。アメリカに行き、沖縄県民や国民の世論を背景に、「普天間基地は無条件撤去」「移設というならアメリカで受け入れ先を決めてください」と堂々と外交交渉すべきだったのです。ところが、アメリカの意向を受けて沖縄に行き、「県内移設を何とか理解してください」では、これが日本の首相なのか、アメリカの州知事かと言われても仕方がないのではないでしょうか。
この問題は、管政権においても全く同じことが問われています。「何を機軸に政治を行うのか」、そこに新政権の根本問題があります。目先のイメージチェンジで支持率が一時的に上がっても、この根本姿勢を変えない限り、必ず鳩山政権と同じ行き詰まりに直面することになるでしょう。日本の最高法規である憲法(9条や25条など)の基本理念を本当に活かして現実政治に立ち向かっていくのか、このことが問われていると思います。
あくまで「日米合意を尊重」の民主党政権・管首相、一方、訪米してアメリカ政府に基地の無条件撤去を正面から訴えた共産党・志位委員長・・・どちらが日本の首相か
民主党新政権とは対照的に、共産党の志位委員長は訪米し、5月初旬に米政府の高官(国務省)や民主・共和両党のベテラン議員と会談・交渉し、「普天間基地問題の解決には無条件撤去しかなく、沖縄返還時と同じような歴史的な判断が求められている」と堂々と主張してきました。けんか腰や反米ではなく、相手の立場も踏まえつつ交渉し、今後も対話・交流していくことで一致するなど貴重な成果を得ましたが、こうした交渉は先に触れたとおり、本来、日本の首相が行うべき仕事ではないでしょうか。
立場の違いはあっても、正面から自国の立場を主張し、相手国の事情もよく聞きながら交渉し、時間はかかっても一定の結論をだすべく交渉していく。これが外交のあり方ではないでしょうか。独立した国として、相手がどんな国でも(アメリカでも)言うべきことはきちんと言い交渉する、「アメリカに正面からモノがいえる」当たり前の政治が今こそ求められていると思います。日本共産党は野党ですが、基地問題などで今後も米政府と直接交渉するなど責任ある政党として行動していきます。



