高齢者が外出しやすい環境を作るためのひとつとして議会に提出された「高齢者外出支援」を求める陳情署名は６月16日、観光厚生常任委員会で継続審査となりました。
「高齢者割引乗車証等購入費助成事業の復活・拡充を求める陳情」は、5,427筆の署名を添えて議会に提出されました。継続審査となりましたが、多くの議員は「高齢者の外出支援は必要である」との意見でした。市も何らかの支援が必要との認識を示しました。
年間2,000円の補助は、制度凍結直前の平成25年度末時点で、75歳（対象年齢）以上の約４割の方が利用していました。介護を必要とする方が増える75歳以上の中で、多くの方が利用していたことになります。
富山市では、市街地を訪れた人のうち、公共交通利用者（おでかけ定期券利用）と自家用車利用者の比較で調査した結果、公共交通利用者の方が、医療費も少なく、歩数も多く、元気に活動していることが証明されているとの陳情者からの発言がありました。コロナ感染症の影響で高齢者が自宅にこもり、体調を崩したり、筋力低下が進んだりしているとの報告もあります。
高齢者の外出支援は医療費削減や介護負担の軽減にもつかなることになります。市の外出支援策の取り組みの前進を求めます。
※ おでかけ定期券
富山市内在住の65歳以上の方（年度中に満65歳になる方を含む）が市内各地から中心市街地へ出かける際に、公共交通機関を１乗車100円で利用できる定期券。購入時の利用者負担金は1,000円。
その他「おでかけ定期券」を提示すると、①中心市街地にある協賛店（約70店）で粗品の進呈や商品の割引がある。②市の体育施設や文化施設（約30施設）を半額または無料で利用できる。