鎌倉市政も国政も「戦略」「全体を貫くビジョン」が必要
新市長就任後、最初の定例市議会が始まり、今日は市長の所信表明が行われ、副市長に兵藤総務部長が選任されました(全会一致)。明日から一般質問が始まりますが、市長・副市長をはじめ新市政には、憲法の理念を市政運営の前提とし、市民の立場にたった広い視点と深く考えた方針をもって諸問題に臨むよう強く願います。
いま、国でも地方自治体でも来年度予算の編成作業を行っており、鳩山新政権の「事業仕分け」が大きな話題になっています。税金の無駄使いに対する国民の関心や不満は大変高く、諸事業を公開の場で議論するという意味では一定の意義があると思います。同時に、「仕分け」作業の選定や議論の中味には根本的な問題があると言わざるをえません。
「「事業仕分け」が行われ、予算の決定プロセスがオープンになったことはいいことだ。しかし、国家戦略もなく、どんな歳出を削減するかについて基準もないままに事業仕分けをしても、財源捻出が自己目的化してしまう。」、11/25付、東京新聞・夕刊で金子勝慶応大教授が指摘しました。国家戦略がない、選定対象の基準がない、つまり前提が欠けているということです。
さらに同氏は、民主党政権のマニフェストについて、「全体を貫くビジョンが見えない」と指摘していますが、その通りであると思います。委員には構造改革推進論者が少なからず含まれ、科学技術分野やスポーツ・文化など、国際的にみても本来、充実すべき分野を一面的な「効率性」だけで判断してしまっています。「仕分け」により、様々な矛盾が生まれている背景には、そもそも国民的立場にたった全体的なビジョンが欠けているという根本問題があります。
ですから、目先の財源捻出のために事細かい事業を「あれもこれも」削減対象にする、「財源捻出が自己目的化」してしまい、本当に切り込むべき無駄遣いが聖域になっているのです。例えば、高速道路の無料化に当面6,000億円(赤字国債を発行してまでやるべきなのか)、思いやり予算やヘリ空母など軍事費そのものには手をつけない、東京外環道やスーパー中枢港湾など巨額の大型公共事業は対象外にするなど、旧来の自民党政治からの根本的な転換を図る立場が欠けていると言わざるをえません。
私たちは、内政では「大企業中心から国民生活中心へ」、外交では「アメリカ言いなりから憲法に基づく自主・独立の平和路線へ」改革することを掲げています。国政・地方政治ともに部分的でも積極的な面には賛成・協力しつつ、「事業仕分け」にも表れている「目先の効率主義」をただしていく立場で取り組みます。鎌倉市政(特に市長)においても目先の事だけでない、先を見通した「戦略」が必要です。


